2022/11/16
詳しい年号はわからないけれど、時代で言えばPS3とかそのくらいのころまでは、ゲームの攻略情報はそれぞれのゲームのwikiに物凄く詳しく掲載されていた。当時はまだ企業がゲームwikiに目をつけていなかった。ゲーム発売日になると2chのスレッドに攻略情報が書き込まれ、有志がゲームwikiに情報を追加してくれていた。後日出る攻略本よりも濃い内容がリアルタイムで追加され、紙の攻略本は不要だった。
時は流れ、ソシャゲなどの流行りとともに、ゲームのwikiを企業が作り始めた。SEO対策だけされた、中身スカスカで適当なサイトが乱立。企業ではないwikiに攻略情報を書けば企業wikiに転載されそちらの儲けになってしまう。それまではお金のためではなく、もっと純粋にゲームの情報を充実させたいとか、コミュニティーの中でのちょっとした承認欲求のようなモチベーションで更新されていたものが、「どうせ企業wikiに転載されるなら書く意味ない」となり、有志のwikiもすたれていく。
今では、ゲームのまともな攻略情報をネット上で探すのは難しくなってしまった。有名タイトルであれば、まともなコミュニティが立ち上げたサイトなどができるが、大半のゲームは中身のないwikiとまとめブログの情報しかない。今となっては逆に、紙の攻略本のほうがまともな情報が最後まで載っている状態になり、昔に戻ってしまったような感覚。
「PVで金が稼げる」というのは悪いことではないが、ゲームのまともなwikiはそれによって消えてしまったものだと思っている。一体どうすれば消えなかったのだろうか。実現難易度は置いといて、考え方としては、wikiの売り上げが編集者に分配されれば消えなかったのかもしれない。全体で月に100万の広告収入があるwikiの場合、そのwikiの更新をしてPVの1%に貢献したなら1万円もらえる、など。