regular
2020/04/18
過去に何度か聞かれたり、不安の声を聞いたりしたことがある。それに対する僕の回答は「No、下がらない。手離れして別なことができるし、自分にできることを他人に教えられることに価値が生まれる」です。
たまたま組織の中で何かのスキルや知識に自分が秀でていたとして、自分のポジションを維持するためにそれを共有しないというのは長い目で見れば賢い戦略とは言えない。
むこう5年くらいはそれで良いかもしれないが、ポジションの"維持"と書いたように、自分しか出来ないことがある=それをやり続けなくてはいけないということで、新しいことがやりにくくなる。その状態で、何かの拍子にそれが不要になったり、外部から自分よりできる人が入ってきたりすると、他に何も身につけていないまま何かをしなければならない。
であれば、自分しかできないものというのは、むしろ危険なものくらいに思ってさっさと共有し、できる人を増やしたほうが良い。そうすれば、自分は常に新しいことをすることがでいる。
もう一つ、じゃあ教えようとしたとして教えられるかという話もある。スポーツの世界で名プレイヤーだからといって名コーチになれるわけではないように、教えるということ自体も一つのスキルである。
組織内で希少価値の高かったスキル・知識・ノウハウを人に伝授できる人というのは、その人が得たものを全体に波及させ組織の底上げができる人ということなので、そこに価値が生まれる。
別の視点でいえば、組織からすれば誰か一人しかできないことがあることはリスクである。ノウハウを共有してできる人を増やすというのは組織のリスクを減らす行為なので、それもまた価値である。