社内の提案資料をきれいにつくる理由と社内資料に時間をかけるべきかという話

2019/04/30


ここで言う"きれい"とは装飾のことではなく、フォントサイズのジャンプ率は1.3〜1.5とか、文字色を少なくしようとか、オブジェクトの端を揃えようとか、その手の「イケてるプレゼン資料の作り方」でつくられたものをさすとします。ハウツーはあるけど、じゃあ何でそんなことをしなければいけないのか、という話です。

僕の答えは「プレゼンの聞き手の労力を100%内容の理解に使ってもらうため」です。赤と青と緑の文字色があると聞き手はどの色に注目すれば良いか一目でわかりませんが、赤と黒とグレーであればその順序で重要だとわかります。一目でわからないということは、聞き手の脳をその理解に使わせてしまい、内容が100%伝わらない可能性があります。だから、きれいな資料を作るのです。

社内の資料に時間をかけるべきか

外国のどこそこの企業やメルカリは社内用の資料に時間をかけない、みたいな話を耳にします。が、だからといって、自分達もそうするべきと考えるのは軽率だと思います。

まず、それらの企業の人も上で語ったような"きれい"な資料を作っている可能性があります。「イケてるプレゼン資料の作り方」に書かれていることはルールに沿って作れば時間がかかるものではありません。「その人たちが簡単に作ったもの=ルールを知らずに時間をかけたもの」という可能性があります。

もう一つ。仮に"きれい"さが無かったとしても、そこには信頼があるはずです。チーム全体かリーダーか、そこへの信頼があるからこそ資料は適当でも話が進むのです。その状態へ持っていくまでには、自分のMAXの資料を見せたこともあるだろうし、資料作り以外のところでも自分の信頼度を上げたはずです。

「どこぞの企業は社内資料に時間をかけないのに、自社は時間をかけていて無駄だ」と思うこともあるでしょう。僕なら、逆に次の資料には今まで以上の力をかけます。それによって相手からの信頼を得て、「もっと簡単な資料で良いよ」と相手に言わせるところまで持っていきます。逆にやってはいけないのは信頼が無い状態で手を抜くことです。こいつら信用ならないなと思われ、資料が足を引っ張るマイナスのループに入ります。


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